インプラントの「保証期間」ってどういう意味?

一般的にインプラントは、医療行為では珍しい保証期間が定められている治療です。

「保証期間は長いほうが安心」と感じるかもしれませんが、クリニックによって保証の内容は様々あります。

 

一概に保証期間の長さだけで選んでしまい、自分には合わない保証となっては意味がありません。

今回の記事では、そんなインプラントの「保証期間」について詳しく解説していきます。

目次

1.インプラントの保証期間とは

インプラントの保証期間は5~10年が一般的です

インプラントは治療後も使い続けるものなので、抜ける、割れる、というトラブルも考えられます。

そのような時、修理や再治療の費用を負担してくれるのがインプラントの保証です。

 

インプラントは自由診療なので、クリニックによって保証の内容が大きく異なります。

インプラントの保証には、「クリニック独自の保証」、「インプラントのメーカーの保証」、「第三者機関の保証」などの種類に分けられます。

また、対象が「インプラントの上部(人工の歯)」か「インプラント体(歯の土台)」かによって、保証期間や保証額が変わることも多いので注意が必要です。

 

クリニックや保証の種類によって、保証の始まる時期が「インプラントを埋めてから」、「人工の歯を装着してから」などの違いもあるため、治療が始まる前に確認しましょう。

2.インプラントに保証がある理由

インプラントは骨とインプラント体の結合具合やその後との使用感や症状など、その特性上長期間の経過観察が必要なため、保証期間があることで安心して治療を受けられます。

 

長年使い続けるものなので、丁寧にメンテナンスをしていても壊れてしまう可能性がないとは言い切れませんので、インプラントの保証は、現在多くのクリニックで設けられています。

 

インプラントに不具合が出た場合は、速やかに調整・治療を行うことが重要です。

 

しかし保証がなければ、「また高い治療費を払うなら再調整はしなくてもいいかな…」と治療を諦めてしまう方も多いでしょう。

そのような患者の不安を解消するために、インプラントの保証が役立ちます。

3. インプラント保証の適応症状について

インプラントの保証は、全ての破損や不具合が対象になるわけではありません。

対象になる症状と、対象にならない症状の例を具体的に説明します。

3-1.【対象】インプラントと骨が結合しない

インプラントとあごの骨が結合しきらない場合は保証対象に該当することが多いです。

 

骨と結合しない原因としては、インプラントを入れる位置や角度、深さに問題がある、手術時の不手際、結合する前にインプラントが動いてしまったことなどが考えられます。

 

結合がしっかりされていないと、インプラントがぐらつく、抜ける、痛みが生じるという問題が起こります。

また、結合に成功しても、インプラントが歯茎から出てしまうこともあります。

 

このような場合はインプラントを除去し、再手術が必要になることも考えられるので、保証の対象になることが多いでしょう。

3-2.【対象】インプラントの破損や脱落

定期メンテナンスを行っていても、インプラントが破損したり、人工の歯が抜け落ちたりする可能性はあります。

このような場合も保証対象となることが多いです。

 

原因としては、埋め込んだインプラント体と人工の歯を繋いでいるアバットメントの緩み、噛み合わせの調整不足でインプラントに負担がかかり過ぎることなどが考えられます。

 

交通事故といった、自身ではどうすることもできず破損した場合や、普段通りに何かを噛んだ際にインプラントが破損したり、人工の歯が欠けたりした場合など、保証が適応されることが多いでしょう。

3-3.【対象外】定期メンテナンスを受けていない

保証を受ける際に注意すべきは、先述したインプラントの保証の多くが「定期メンテナンスを受けていること」が条件になることです。

口内の状況は日々変わるため、インプラントが今の口内の状況に合っているのか、歯周病にかかっていないか、などをチェックしてインプラントの安全性を保つ必要があります。

 

クリニックによって違いはありますが、年に2回以上メンテナンスを行っていない場合は、保証期間内であっても保証を受けられない可能性があります。

治療を受けるクリニックの条件を確認し、定期的なメンテナンスを心がけましょう。

3-4.【対象外】患者の故意的・不注意による破損

「インプラントを乱暴に扱った」など、患者が故意的に、または不注意で破損させた場合は当然、保証対象外です。

それは、「歯科医師からの指導を守らなかった」という場合も含まれます。

 

インプラントを長持ちさせるためにも、必ず歯科医師の指示を守り、インプラントの取り扱い方に気を付けて過ごしてください。

4.インプラントを長持ちさせるために必要な3つのこと

インプラント自体の平均寿命は約10年だと言われています。

保証だけに頼らず、インプラントを長く使い続けるには、どのようなことに気を付ければ良いか、大事な3つのことを解説します。

4-1.信頼できるクリニックで治療を受ける

インプラントの寿命は、インプラントの品質だけでは決まりません。

手術や治療後のメンテナンスなど、歯科医師の技術や知識なども大きく関係しているのです。

インプラントの治療は、保証内容も含め設備や歯科医師の実績など、治療を受けるクリニック選びがもっとも大切だと言えます。

 

治療前の検査や準備が十分でない場合、失敗する可能性が高いのは言うまでもありません。

歯科医師の実績やクリニックの設備など、信頼できるクリニックで治療を受けることは、インプラントを長持ちさせることにも繋がります。

 

また、インプラントは治療前から治療後の通院も含めて長期間の付き合いになります。

保証に限らず、しっかりとした計画、クリニック全体の雰囲気、歯科医師自身が話しやすいことなど、感覚的な要素も含めてクリニックの選定をしてください。

4-2.セルフケアと定期メンテナンスを欠かさない

インプラントを長持ちさせるためには、セルフケアと定期的なメンテナンスを継続することがとても大切です。

 

セルフケアとして、毎日の歯磨きや歯間磨きで口内を清潔に保つことが重要で、インプラントは通常の歯と比べて細菌に弱く、「インプラント歯周炎」という歯周病にかかりやすくなります。

 

インプラント歯周炎は歯周病よりも進行が早く、症状に気づきにくいという性質があります。

そうならないためにも、毎日のセルフケアで、歯周病の原因であるプラークや歯石をきちんと取り除くことが重要です。

歯科医師の指示を守りながら、正しい歯磨きを心がけてください。

 

また、定期メンテナンスではインプラントや口腔内の状況、噛み合わせなどの確認も行います。

専用の機器でのクリーニングやプラーク、歯石の除去など、セルフケアでやり切れない部分までケアすることが可能です。

 

セルフケアと定期メンテナンスの併用は、インプラントを良い状態で保もつためには必須と言えるでしょう。

4-3.生活習慣を見直す

インプラントの寿命を縮める原因として多いのが細菌感染です。

その一つである歯周病は、喫煙や健康状態の悪化によって発症しやすく、生活習慣病の1つともされています。

生活習慣を見直すことは、インプラントを長持ちさせることに繋がるでしょう。

 

身体の健康と良いインプラントの状態を保つためには、ストレス管理やバランスの良い食事、早寝早起きなどを心がけることが大切です。

5.インプラント治療は保証期間の長いクリニックを選びましょう

インプラントの保証期間が長ければその分、長期間の安心を得られます。

インプラントの平均耐用年数がおよそ10年なので、10年間の保証が付いていればその分リスクに対する備えができるので、日常生活で気にすることも減るでしょう。

 

保証の付いていないクリニックは、その分治療費は低くなりますが、事故が起こってしまった際に多額の費用がかかるので、結果的にコストがかかってしまう事態も避けたいところです。

 

一時的な治療費だけで決めず、インプラント治療のリスクや保証期間の有無も含めて、安心してインプラント治療を受けられるクリニックを選択するようにしましょう。

6.まとめ:インプラントは保証があると安心

どれだけ大切に使用していても、インプラントが壊れてしまう可能性がゼロではありません。

 

しかし、保証があり、きちんと医師の指示に従っていれば、そのような不測の事態にも安心して対応することができます。

また、期間が十分にあることで、インプラント治療を行ったあとの生活を、より安心して過ごすことができるでしょう。

 

保証を付けるためには費用が増加する場合もありますが、故障や不具合が起きてしまった場合、保証がなければ莫大な修理費や再治療費がかかります。

そのような事態を避けるためにも、インプラント治療を検討する際には「保証」についてもよく考えてみてください。

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