インプラント治療の「リスク」を「最小限に抑える」6つの取り組み

誰だって安心、安全にインプラント治療を受けたいですよね?
かといって、どうしたら不安がない状態で治療に臨めるかわからないのも本音です。
そこで、インプラント治療を受ける前に「準備」をしましょう。
ここでの「準備」とは、自分の身体の準備と知識の準備のことです。事前に身体と知識の「準備」をすることで、インプラント治療で心配な「リスク」を抑えることができるのです。
では、「リスク」を最小限にする方法とはどんなことなのでしょうか?

目次

1 インプラント治療の「リスク」は「危険」じゃない

リスクの本当の意味を知っていますか?リスクの意味を検索すると、一番に危険と表示されます。もちろん、危険という意味で使われることもあるのですが、悪い事象が起こる可能性の意味として使う方が正しいでしょう。

 

もう少し言葉を砕くと、インプラント治療のリスクと聞いてインプラントは危険!と思うのではなく、インプラント治療をすると悪いこと(問題)が起こる可能性があるのかな?になります。インプラント治療をすると、起こるかもしれない悪いこと。

 

インプラントの「リスク」とは何か?については次で解説していきます。

2 インプラント治療の「リスク」は「治療中」と「治療後」にある

インプラント治療で気をつけるべきポイントは、治療中と治療後です。それぞれ一体どんな問題が起こる可能性があるのかを見ていきましょう。

 

まず、治療中の「リスク」は次の6つです。

・インプラントと骨が結合しなかった
・ドリルによるオーバーヒート
・出血が止まらない
・インプラントが適切な位置に埋められていない
・神経の圧迫、損傷
・上顎の副鼻腔に貫通してしまう

2-1:インプラントと骨が結合しなかった

インプラント治療は、インプラント(人工の根)を顎の骨の中に埋め込む治療方法です。そのため、インプラントが骨としっかりとくっつき固定することで、自分の歯と同じように噛める機能を発揮します。しかし、インプラントが骨と結合していないと、不安定になりグラグラになります。結合しない原因は諸説ありますが、言えるのは、骨と結合しなかった=インプラントができないになるのです。

2-2:ドリルによるオーバーヒート

インプラントを骨の中に埋め込む時は、専用のドリルでインプラントが入る大きさの穴を掘っていきます。硬い骨を素早く削るために、高速回転しながら穴を掘るのですが、その時に発生する摩擦熱によって、骨が火傷することをオーバーヒートと言います。オーバーヒートすると骨が火傷した状態になり、インプラントと上手く結合できなくなるのです。そして、オーバーヒートによってもう1つの「リスク」があるのですが、それについては治療後の「リスク」で解説していきます。

2-3:出血が止まりにくい

インプラント治療は、外科手術が必要です。治療を受ける方の健康状態や術者が誤って血管を傷つけてしまうと、出血が止まりにくい状態になることもあります。

2-4:インプラントが適切な位置に埋められていない

インプラントを埋める位置がずれたり角度を間違えると、隣の歯に影響がでる可能性や噛み合わせが悪くなる原因になります。

2-5:神経の圧迫、損傷

口の中には無数の神経が複雑に通っています。特に下の顎には下顎管という大きな神経が走っていて、人によっては下顎管が奥歯の根元に近い場合があります。下顎管の位置を正確に確認しないで、奥歯にインプラントを埋めようとすると、ドリルで穴を空ける際に神経を傷つけてしまう可能性があります。神経を圧迫したり、損傷したりすると、唇に違和感や痺れといった麻痺症状がでるのです。

2-6:上顎の副鼻腔に貫通してしまう

副鼻腔は目の下から上顎にかけてある空洞のことです。上顎のインプラント手術の時に、副鼻腔にインプラントが貫通すると、副鼻腔炎を発症しやすくなります。副鼻腔炎になると、空洞に膿が溜まって痛みがでます。症状が酷い場合には、インプラントを除去することもあるくらいです。

 

そして、治療後の「リスク」は次の4つです。

 

・腫れや痣がでる
・インプラントが抜ける
・被せ物が欠ける、外れる
・インプラントが折れる

 

この4つのリスクがなぜ起こるのか?その理由を見ていきましょう。

2-7:腫れや痣がでる

治療前のリスクの1つで、ドリルの摩擦熱が原因で骨が火傷する、オーバーヒートの話しを覚えているでしょうか?その火傷の傷は治療後にも影響を及ぼし、腫れや痣となって現れるのです。インプラントを入れた部位が大きく腫れ、紫色の痣となって出てくることがあります。

2-8:インプラントが抜ける

インプラントが抜ける原因は2つあります。
1つがインプラント治療をする術者の技術不足。そして、2つ目がインプラント周囲炎になります。

1つ目の術者の技術不足では、骨にインプラントを固定できていなかったり、骨とインプラントが結合する前に治療を進めたりと、術者の技術の低さ経験不足からインプラントが抜けてしまう結果になってしまいます。

 

2つ目のインプラント周囲炎とは、インプラントの歯周病のことです。細菌がインプラントの周りの骨を溶かしてしまう病気で、骨が無くなるとインプラントは立つことができなくなって抜け落ちてしまいます。

2-9:被せ物が欠ける、外れる

インプラントに取り付ける被せ物が欠けたり、外れたりするのは歯ぎしり食いしばりをする方に多く見られます。そんな、歯ぎしりで被せ物が欠けるなんて、被せ物が弱いからじゃないの?と思っていませんか?歯ぎしりを侮るなかれ!

 

例えば、起きている状態でグッと噛みしめた時にはその人の体重くらいの力がかかっていて、寝ている状態での歯ぎしりや食いしばりでは、それ以上の力が歯にかかる場合もあります。自分の体重以上の力が定期的にかかれば、いくら硬い材質の被せ物でも欠けたり、外れたりする可能性は大いにありますよ。

2-10:インプラントが折れる

インプラントはチタンという金属でできている物がほとんどです。どんなことをしたら金属が折れるんだ!と驚く気持ちもわかります。でも、インプラントの被せ物を欠けたままにしていたり、インプラントにかかる力が大きかったりすると、金属でも折れる可能性があります。インプラントにかかる力をコントロールするには噛み合わせの調整が大切です。

 

3 「リスク」を「最小限に抑える」方法は6つ

ここまでのリスクを見て不安な気持ちになっていませんか?安心してください。インプラント治療のリスクを最小限に抑える6つの方法を教えます。6つはちょっと多い・・・と思いましたか?しかし、この6つの方法を実践するだけで、これまでのリスクが自分にとってはリスクと感じなくなるでしょう。気になる6つの方法を紹介していきます。

・健康な身体
・喫煙しない
・定期検診に通う
・ホームケアにも力を入れる
・不安なことがあれば質問する
・歯科医院について調べる

3-1:健康な身体

ここでの健康な身体とは、全身疾患がないことです。心臓病、糖尿病、高血圧などの病気はインプラント治療においてもリスクになります。全身疾患がない健康な身体は、リスクを軽減してくれます。

3-2:喫煙しない

喫煙はインプラント治療にも大きく影響します。喫煙している人は喫煙していない人に比べて、インプラント手術の失敗率が高いと認められています。これは、日本口腔衛生学会でも発表されていることです。また、喫煙は治療の治りが遅くなる原因にもなり、細菌感染しやすい状態を作り出しているのです。

3-3:定期検診に通う

定期的に歯をチェックすることは、とても大切です。特にインプラントが緩んでいないか、インプラントに負担がかかりすぎていないかなどの、噛み合わせの確認は自分ではできないので、定期的に見てもらうことが必要です。

3-4:ホームケアにも力を入れる

定期検診だけではなく、普段の歯磨きも意識しましょう。自分にあった歯磨きの仕方を歯科衛生士に教えてもらって、実践してみて下さい。普段の歯磨きから、綺麗な口の状態を保つことは、インプラントを長く使う秘訣でもあります。

3-5:不安なことがあれば質問する

インプラント治療については、些細なことでも担当医に質問しましょう。治療内容がわからない、不安がある状態で治療を受けるのは、精神的にもストレスになります。もし、担当医に聞きにくい場合には、他のスタッフに質問するのも良いでしょう。

3-6:歯科医院について調べる

担当医の技術や知識は、インプラント治療を安心、安全に受けるためには必要不可欠です。そのため、通っている歯科医院の先生がインプラント治療について、どれだけ経験があるのかを事前に調べておきましょう。

4 インプラント治療を安全に受けるために必要なこと

「リスク」は悪いことが起きそうな可能性という意味でしたね。悪いことがなるべく起きないようにインプラント治療を成功させるには、担当医の問題と自分の問題をなるべく減らすこと。特に自分の問題では、健康な身体とインプラント治療を終えた後の、前向きな姿勢が必要です。さあ、これで初めにお伝えした身体と知識の準備ができたはずです。準備ができたら後は、やることは決まっていますね。

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