「金属アレルギー」と「インプラント治療」

金属アレルギーのある方でも、インプラント治療はできるの?

 

そんな疑問を解決するために、今回は「金属アレルギー」と「インプラント」について簡単に解説していきます。

 

金属アレルギーの体質でも、インプラントをしたいと考えている方は、この記事を参考にして下さい。

目次

1 「チタン」を使ったインプラント

現在のインプラントで使われている約99%が純チタン性の金属です。

インプラントにチタンが使われているのには、次のような理由があります。

金属アレルギーがほとんどない

生体親和性に優れている

骨との強固な結合

長い歴史や信頼性がある

 

それぞれの特徴について詳しく紹介していきます。

1-1:金属アレルギーがほとんどない

チタンは金属ですが、金属アレルギーの心配がほとんどありません。

チタンが大気中で瞬間的に、チタン酸化膜でコーティングされるからです。

この膜で覆われているため、チタンは金属アレルギーの原因になる金属イオンが発生しないので、アレルギーの心配がほとんどないのです。

1-2:生体親和性に優れている

生体親和性とは、身体に拒否反応がなく、馴染みやすいことです。

純チタンを使っているインプラントは、身体に馴染みやすく、拒否反応がでることは、ほとんどありません。

1-3:骨との強固な結合

インプラントは、顎の骨の中に埋めて、その上に被せ物を取り付けて歯の機能を回復する治療です。顎の骨の中に埋めるので、どれだけ密接にインプラントと骨がくっついているかが重要になります。しっかりとくっついていないと、インプラントが抜ける原因にもなりかねません。

 

しかし、チタンは骨との相性がよく、強固に結び付くことができます。

強固に結び付くことで、食事を今までと同じように楽しむことができるのです。

 

インプラントと骨が密接にくっつくことを「オッセオインテグレーション」と言います。

オッセオインテグレーションは、他の金属では難しく、現在でもチタンが優れていると言われています。

1-4:長い歴史と信頼性がある

インプラントの父とも呼ばれるブローネマルク博士が、チタンが骨と密接で強固な関係を作り出すこと発見しました。

 

ブローネマルク博士が研究し、作り出した純チタン製のインプラントを使って、世界で始めて人にインプラント治療をしてから50年以上経ちます。

2 チタンを使ったインプラントで金属アレルギーを防ぐには?

チタンは、多くの金属の中でも特に、金属アレルギーが出にくいと言われています。

しかし、金属アレルギーが100%出ないわけではありません。

 

チタンを使ったインプラントをする前に、金属アレルギーの反応が出ないかを確認してから治療するかどうかを判断しましょう。次の3つの方法で金属アレルギーかどうかを検査することができます。

 

2-1:パッチテスト

パッチテストは、一般的な金属アレルギーの検査です。

シールみたいな紙に、金属検査試薬を塗って、背中か腕に貼って数日間、皮膚の変化がないかを見る方法です。

2-2:リンパ球幼若化試験

リンパ球幼若化試験の検査は、血液を採取して、専門の企業で金属アレルギーがあるかを解析してもらう方法です。

2-3:金属内服負荷試験

金属内服負荷試験は、特定の金属を飲んでアレルギー反応を見る方法です。

アレルギーの原因を特定するのに、信頼性が高いと言われている方法の1つです。

3 メタルフリー「ジルコニアインプラント」

チタンは、拒否反応も少なく金属アレルギーもほとんどありませんが、希にチタンも使えない程の金属アレルギーの方がいます。

 

そこで、最近ではメタルフリーと言って、一切金属を使っていない、ジルコニアインプラントを使う歯科医院も増えてきています。

 

ジルコニアインプラントの特徴は次の通りです。

金属アレルギーの心配がない

生体親和性が高い

ガルバニー電流を起こしにくい

強度がある

チタンに負けないくらい骨と結合する

3-1:金属アレルギーの心配がない

ジルコニアインプラントシステムは、顎の中に埋め込むインプラントも、その上に取り付ける被せ物も全てジルコニアで作られています。

 

ジルコニアは、金属を一切使っていないセラミックで出来ているので、金属アレルギーが出る心配がありません。

3-2:生体親和性が高い

ジルコニアは、身体への拒否反応も少なく身体に馴染みやすいのが特徴です。

また、ジルコニアは、表面が陶器のような艶があるため、汚れが付きにくくインプラント周囲炎(インプラントの歯周病のこと)になりにくい構造になっています。

3-3:ガルバニー電流が起きない

ガルバニー電流は、色んな種類の金属が口の中にあることで起こる現象です。

ジルコニアは、セラミックなのでガルバニー電流を引き起こす原因にはなりません。

 

3-4:強度がある

ジルコニアは、人工ダイアモンドと呼ばれるくらい硬い物です。

ちょっとやそっとでは、欠けたり、破損したりするようなことは少ないです。

しかし、永遠に続くことではありません。

強度がいくらあっても、長く使っていくと同時に少しずつすり減っていきます。

3-5:チタンに負けないくらい骨と結合する

ジルコニアインプラントも、チタンに負けないくらい、骨と密接に結びつくことができます。

研究では、ジルコニアインプラントのオッセオインテグレーションの獲得は、約97%と報告されています。

ジルコニアインプラントも、チタンに負けないくらい、骨と密接に結びつくことができます。 研究では、ジルコニアインプラントのオッセオインテグレーションの獲得は、約97%と報告されています。

チタンを使ったインプラントが、今でも主流ですが、ジルコニアインプラントを使う歯科医院も増えています。

 

チタンは金属アレルギーがほとんどない金属になりますが、どうしても金属アレルギーが不安と感じる方は、ジルコニアインプラントとの選択肢もあります。

 

まずは、担当医に相談して、どれが自分にとってベストな治療方法なのかを一緒に考えて決めていきましょう。

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